14名のドライバーは2024年をもって契約が切れる。彼らのその後がどうなるのか、ドライバーズマーケットが気になるところだが、早くも予想されている情報をピックアップしてみた。
2023年F1最終戦と2024年F1開幕戦の間にドライバーの移動はゼロだったが、今後12カ月はドライバー市場の大混乱が予想される…。お名前.com
多くの契約交渉が行われているため、次の12カ月は大きく異なるものになるだろう。2025年のF1グリッドに残るために契約更新をする必要があるドライバーたちを紹介しよう。
セルジオ・ペレス(レッドブル)
2022年のモナコGP後に2024年まで2年間の契約延長にサインしたペレスであったが、チームでのポジションをキープしなければならないという大きなプレッシャーにさらされている。2023年のドライバーズチャンピオンシップでは2位に入ったとはいえ、ペレスの不安定さとRB19を最大限に活用できないことは、他のチームとの競争が少しでも近づいた場合、レッドブルにとって大きな懸念となるだろう。しかし、ペレスにとって朗報なのは、今のところ彼の運命は彼自身の手の中にあるということだ。→2024年6月5日、レッドブルと契約を更新したことが発表された〇シーズン序盤から一貫した結果を出しており、商業的にもチームに多大なスポンサーをもたらしてくるペレス。フェルスタッペンのセカンドドライバーとしては文句のない人事であろう。
アルファタウリのダニエル・リカルドが脅威的な存在となっており、レッドブルは2024年のペレスに予選を改善するなどの明確な指示を出しており、目標を達成できた場合は契約延長の可能性を排除していない。彼が安定した走りを見せ、周りからの評価を落とさないように行動することができれば、フェルスタッペンのチームメイトとして留まるチャンスがある。しかし契約を継続する可能性は非常に低く、彼のレッドブルでのキャリアは時間切れになってしまいうかもしれない…その場合は引退すると予測されている。
シャルル・ルクレール(フェラーリ)
ルクレールはフェラーリとの長期契約の最終シーズンを迎えており、自らの将来を再びスクーデリアに託すという兆候が見られる。イタリアのメディアではすでに高額な5年契約を結んでいると報じられており、年俸は5000万ドルに上ると推測されている。チーム代表のフレッド・バスール氏はまだ議論する必要のないテーマだと述べて憶測を鎮める一方、ルクレールは「永遠に赤のままでいられるのは夢だ。フェラーリで運転することはすべてのドライバーの夢であり、僕はそれを実現しているんだ」と述べている。実際ルクレールはフェラーリで特別な存在となっていることから、問題なく契約延長が発表されるだろう。→2024年1月25日、複数年契約で更新したと発表された◎
カルロス・サインツ(フェラーリ)
サインツもフェラーリとの最後の年を迎えている。長期契約の可能性は議論されていないが、チーム代表のフレッド・バスール氏も、現在の契約を超えてチームにとどまることを望んでいることを示唆している。クリスマス前、スポンサーであるエストレヤ・ガリシアのイベントでサインツは「世界選手権の初戦までに合意しなければならないし、そのためには3カ月しかない。もちろん更新したいし、1年以上やりたい。フレッドとフェラーリ・ファミリー全体から完璧に評価されていると感じているし、ドライバーとして、それが最優先事項だ」と、2024年シーズンが開幕する前にフェラーリとの新契約を確定させることが目標だと語った。→2024年2月2日、ルクレールのチームメイトがルイス・ハミルトンと発表され、離脱が確定した×
→2024年7月29日、ウィリアムズと少なくとも2年以上の契約を結んだことを発表した。
伝えられるところによると、フェラーリは1年の延長を希望しているのに対し、サインツは2年の延長を希望しており、チームはルクレールに熱心であることに対して、待遇差にサインツは不満を感じている。しかし、2023年のシンガポールで、レッドブル以外に唯一勝利をおさめたサインツのパフォーマンスを考えると、契約は更新されるだろう。
フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
2023年アロンソは完璧なタイミングで移籍を果たした。その競争力は年間を通じて維持されたわけではないが、アロンソとアストンマーティンはお互いに非常に満足しているようで、アロンソは以前のチームで抑えきれなかったフラストレーションを微塵も見せていない。
チームのボスであるマイク・クラックも駆け引きをしているわけではなく、2024年以降もアロンソを引き留めたいと率直に語っているので、フェルナンドが自身のF1キャリアをまだ続けたいかどうか次第である→2024年4月12日、2年契約で更新したと発表された◎
エステバン・オコン(アルピーヌ)
オコンは2021年半ばにアルピーヌと新たに3年契約を結び、エンストン・チームは彼の能力に信頼を寄せている。しかし3年が経った今でも、オコンとアルピーヌは依然として中盤の上位に沈んでおり、オコンにとって気になるのは、彼が最後の契約を結んだときからチームのマネジメント体制全体が変わっていることだ。アルピーヌのチームボスであるブルーノ・ファミン、アルピーヌのCEOであるフィリップ・クリーフ、そしてグループ・ルノーのCEOであるルカ・デ・メオは、2021年6月の時点で現在の役職に就いていなかったメンバーであるため、2024年以降、エンストンでの将来を確保するためのオコンの契約交渉は、大きく異なることになる。しかしまだ若いオコンは24年によほどのことがない限り、契約延長の可能性が高い。→2024年6月3日、アルピーヌを離脱することが発表された❌2024年シーズン当初からチーム内ではオコンに対する将来について検討されており、離別することを選んだ。今までもチームメイトと衝突が多く、議論を重ねていた。決め手になったかどうかは定かではないが、モナコではガスリーと接触し、チームに多大なる損失を与え、チーム代表を激怒させている。シートを失った後、ハースの小松代表と会っているところをキャッチされ、小松代表もオコンが候補の一人と認めている。
→2024年7月25日、噂通りハースに移籍することを発表した。小松代表はオコンの初めてのレースエンジニアで、双方共に再度仕事ができることを喜んでいるようだ。
ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
ガスリーはアルピーヌでの最初のシーズンを終えたばかりで、オコンと同様、契約交渉の時期になるとチームと交渉しなければならない。しかし、ルカ・デ・メオは22年後半に彼との契約を承認した取締役会の一員であり、彼をプッシュしてくれた人物の一人である。ガスリーには2025年の契約オプションがあるとも理解されており、これは双方が一定のパフォーマンス基準を満たしていれば、契約延長は形式的なものとなる。→2024年6月27日、アルピーヌと複数年契約で更新することが発表された◎
アレックス・アルボン(ウィリアムズ)
ウィリアムズで再びキャリアをスタートさせ、2023年、競争力のないマシンで何度もポイントフィニッシュを果たすなど、アルボンが高く評価されているのは間違いない。2023年、ウィリアムズはジェームス・ボウルズの新チームボスのもとで足元を固めつつあり、チーム施設への投資に成功していることから、現時点では軌道は上向きにしか見えない。ウィリアムズがアルボンとの契約延長に熱心であるので、中期的な将来の優先契約となる可能性が高い。しかし、アルボンは他のチームからも興味を寄せられているという報道も多く、特にフェラーリも興味を持っているという噂もあり、彼には他の選択肢があるかもしれない。とはいえ、アルボンはウィリアムズに満足しているようで、契約延長が最も保証されているドライバーの一人だと思われる。→2024年5月15日、複数年契約で更新したと発表された◎
じゃらんnetローガン・サージェント(ウィリアムズ)
彼は幸運にも冬を乗り切ることができたが、契約延長の発表は2023年最終レース終了まで待たなければならなかった。一瞬の速さを見せたサージェントだが、一貫性がなく、ミスを犯しがちであることを証明した。チームも、彼に信頼を寄せて契約更新をしたというよりかは、明確な後任がいなかったという理由が強いだろう。彼はおそらく、2024年に即座に印象づけなければならないというプレッシャーに最もさらされているドライバーだろう。もうミスは許されないだろうし、将来性を示し、アルボンに追いつくことができない限り、ウィリアムズは新たな顔ぶれを求めることになりそうだ。→2025年シーズン以降はアレクサンダー・アルボンとカルロス・サインツというラインナップが発表され、サージェントはシートを失った。シーズン序盤からミスが続き、F1のシートを確保するのことが困難であることは一目瞭然であった。
楽天トラベルダニエル・リカルド(VCARB)
リカルドはマクラーレンでの厳しい2年間を経て、22年末に不名誉な形でキャリアを失ったかに見えたが、2023年におとぎ話のようなグリッド復帰を果たした。中手骨の骨折で復帰が危ぶまれていた一方で、レッドブルは24年シーズンの姉妹チームのシートを与えるという約束をした。その副作用として、セルジオ・ペレスを奮い立たせる差し迫った存在となった。
リカルドは今、慣れ親しんだ環境で1年を過ごし、かつて燃え上がったキャリアの炎をさらに燃え上がらせている。レッドブル・レーシングでキャリアを終えたいと明言している。(但し、マクラーレンにいたときは、マクラーレンでキャリアを終わらせたいと明言していた。)レッドブルのコックピットを確保するのに十分な能力を発揮できるかどうかにかかっている。しかし、今現在彼が心配しなければならない主なことは、アルファタウリに残るために十分な結果を出すことだ…
角田裕毅(VCARB)
リカルドと同様、角田もレッドブルに2024年以降の契約を納得させるだけの仕事をする必要がある。リアム・ローソンはリカルドの代役として数レースを戦い、大きな可能性を示したからだ。多く言われている報道が事実なら、角田はホンダの介入と主張によって、ローソンに与える予定だった2024年の契約を優先されただけということになり、レッドブルはすでに将来を見据えていることになる。
角田はルーキーの2年間で信頼性を失ってしまったものの、パフォーマンスは年々向上しており、マシンが競争力を発揮すれば安定してポイントを獲得できるドライバーであるため、少なくともホンダがアストンマーティンに移籍する2025年末まではポジションを維持する可能性が高い。しかしジュニアチームで4シーズン目を迎えるということは、これが最後のチャンスでもあり、レッドブルがローソンにシートを与えたがっている以上、ホンダと関係がなくなっても維持したいと思わせるドライバーになる必要がる。→2024年6月8日カナダGP予選前に、1年契約延長が発表された◎2024年シーズンでの成長が評価され、ポイントも獲得し続けチームのランキングを引き上げてくれているので、文句なしの更新である。
バルテリ・ボッタス (ステーク)
ボッタスは以前のキミ・ライコネンと同様、トップチームから身を引いた後、中団でプレッシャーの少ない仕事に就いた。
しかしわずかなポイントフィニッシュはさておき、ボッタスとアルファロメオ(現ステークF1チーム)は中団下位でまったく特徴のない戦いを続けており、想像するほど周冠宇を上回ることもあまりなかった。2026年にアウディがF1に参戦するとき、そのドライバーを務めるチャンスを得るために粘り強く頑張りたいと考えているようだ。ボッタスは課外活動のおかげでチームにかなりのマーケティング効果をもたらしているし、クラッシュする可能性も低い。相変わらず堅実で信頼できるドライバーではあるので、2年契約を延長するとみられている。
周冠宇 (ステーク)
2022年にF1に参戦して以来、周は目立った活躍ができず、2023年終了後にシートを失う可能性さえ報じられていた。ザウバーにはF2ウィナーのテオ・プルシェールが控えており、周の場合、実力だけでなくスポンサーや中国の関わり方も大きく左右する。周がまたもや印象的な走りを見せられなかったり、政治的な悪影響を受ければ、新たなドライバーを起用したくなるかもしれない。
なお、ヒュルケンベルグがザウバーのシートを獲得した後、ボッタスか周か少なくともどちらかがシートを失うということになったが、最新の情報だと両者共にシートを失うと報じられている。
ケビン・マグヌッセン(ハース)
ニキータ・マゼピン放出後にハースに戻り、2022年にミック・シューマッハを圧倒したが、2023年にはヒュルケンベルグに完敗して地に落ちた。マグヌッセンはVF-23に適応するのに苦労し、まったくノリに乗れず、将来について不確かな疑問を抱えていた。31歳となったマグヌッセンが今後大きく成長することはないだろうし、ハースがこのまま経験を積ませるか、フェラーリの若手ルーキー、オリバー・ベアマンのようなドライバーを起用する、もしくはダニエル・リカルドの時のように他のベテランドライバーがシートを失った場合、彼のF1でのキャリアはなくなるだろう。→2024年7月18日に、2024年シーズンをもってチームから離脱することが発表された◎移籍先の噂も情報もないことからF1からは引退でしょう。
ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)
2023年のヒュルケンベルグのパフォーマンス、特に予選で十分な速さを見せてきた。レースでポイント獲得が難しかったのはドライバーのせいではなくマシンのせいであり、明らかにヒュルケンベルグがクルマのポテンシャルをさらに引き出していた。
2年の沈黙を破り、復帰を果たしたヒュルケンベルグは周囲を驚かせ、アウディのシートを獲得する有力な候補になるまでキャリアを再燃させることに成功し、他チームからも注目を集めていると報じられている。2025年はハース残留が濃厚と見られているが、マシンの不振が続くようであれば、横道にそれてでも他で運を試したくなるかもしれない。すでにキャリアが終焉を迎えていることを覚悟しており、彼には絶望的な雰囲気はない。彼は25年にハースに在籍し、アウディから注目されるほど長く活躍し続けることを狙う。→2024年4月25日、ヒュルケンベルグの母国であるドイツの自動車メーカーアウディが2026年に参戦するのに先駆け、2024年いっぱいでハースを離れ、2025年からはザウバーで出走すると発表した〇
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