【F1発表まとめ】アルファロメオのシートを周冠宇が獲得した経緯

最後のアルファロメオのシートは周冠宇が獲得。2022年全チームのドライバーが確定した。

■F1の発表まとめ

2021年のシーズンが始まる前、アルファロメオチームとしてまずは将来のために経験豊富な人材が必要だと考えていた。

キミライコネンが2021年で引退することになり、その代わりにメルセデスからバルテリ・ボッタスという経験豊富なドライバーを採用することができた。

それがうまくいったこともあり、2つ目のシートは若さと実績と才能があるドライバーを乗せたいと考えていた。近年はエンジンパートナーである取り決めの一環で、フェラーリのジュニアドライバーを乗せる必要があり、シャルル・ルクレール、アントニオ・ジョビナッツィというラインナップだったが、その権限をフェラーリが持たなくなったことが今年になって明らかになった。アルファロオへの移籍が噂されていたミック・シューマッハがハースに残留したのもそれを証明している理由の1つである。

それもあって、チーム代表のヴァスールは、ドライバー選びをより広い選択肢からできるようになった。

候補に上がったのはF2でのチャンピオンシップリーダーであるオスカー・ピアストリだったが、彼は他のチームとの契約があった。

リザーブドライバーのカラム・アイロットがポルトガルとオーストリアのFP1で出走し、その努力は認めてはいるものの、候補の上位にはいかなかった。

最終的にジョビナッツィと周の2択となったが、夏ぐらいから周へと傾いていった。

チームはジョビナッツィに実力を証明するための十分な時間を与えた。しかし4年目もシートを獲得するには結果が足りず、残留には至らなかった。最終的に、チーム判断として周を選んだのだ。

ここまで決定が遅れた理由の一つとして、マイケル・アンドレッティのチームの買収問題があった。アンドレッティはボッタスのチームメイトにインディカーのスターであるコルトン・ハータを乗せるつもりだったからだ。周と話し合いをしている最中ではあったが、それは一時中断することとなり、最終的に買収取引が不成立となって、改めて周との交渉を再開したのだ。ブラジルGP前に全てが行われ、中国人初のF1ドライバーの誕生となった。

周は元々はフェラーリドライバーアカデミーの一員で、2019年からはルノー/アルピーヌのプログラムに参加。現在F2でタイトル争いを繰り広げている。今年はオーストリアのFP1で彼の憧れであるフェルナンド・アロンソのクルマを運転する機会を得て、しっかりと仕事をまとめた。フィードバック、落ち着いた考えなど、チームの評価は高かった。しかしアルピーヌは2022年まではアロンソが、オコンに関しては2024年までの契約があり、シートは埋まっており、パートナーチームもなかった。周がアルファロメオから、アブダビでシーズン終了のテストに参加するためには、アルピーヌとの契約を解消する必要がある。

中国人の周は商業的にも有利である。彼の躍進は中国企業からの関心が高く、財政的支援を受けてチームに加わる。今後もっと多くの中国のスポンサーがつくと見られている。アルファロメオの予算も増えることで、喜ばしく歓迎はしているが、チーム代表のヴァスールは、「商業面だけで周を選んだわけではない」と話す。「F1に参加するには才能も必要で、彼にはそれがあることを認めている。F1で成功する全てを持っており、チームにとってもF1にとっても、中国人ドライバーを乗せることはビックチャンスだ」と語っている。

尚、中国GPの開催は2025年まで契約が延長されている。

子供のころの夢が叶う・・・最初の中国人F1ドライバー。

たくさんの感情がまさに今僕の心を通っていく。このような機会をいただいて、ただただ嬉しい。僕のこの旅を応援して、信じてくれていたみんな、ありがとう。

一方で・・・2005年に戻り、周は上海で初めてF1レースに参加。フェルナンド・アロンソの大ファンだった!

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