参議院選挙の演説の最中、日本を代表し、海外でも有名な安倍晋三元首相が銃撃され射殺されるという事件が奈良県奈良市近鉄大和西大寺駅前で起きた。現場の詳しい状況を説明する。

■奈良1区から出馬している自民党佐藤啓氏の応援演説に安倍元首相が駆けつけていた。前日に決まったと報道されており、地元の人も安倍氏が来ることを知らなかった。以前、小泉進次郎氏が同じ場所で演説にこられた際はかなり前から告知されていて、もっと人が殺到していた。

■奈良1区は激戦区で衆議院戦では自民党の小林しげき氏が立憲民主党の馬淵澄夫氏に敗退（繰上げ当選）、また隣接している大阪からの維新の会の影響も大きく、参議院選もかなり激戦になるのが想像されており、自民党としてはこの激戦区をなんとか勝利へ導きたかったことも想像できる。なお奈良2区は安倍氏のサポートを受けている高市早苗政調会長のお膝元。お名前.com

■今回の演説場所の近くでは他の政党も演説していた。自民党の今回の演説の時は佐藤啓氏だけでなく、奈良市長も安倍晋三氏の隣に立っている。

■演説していた場所は近鉄大和西大寺駅北口前。駅の階段からもよく見える場所。自民党小林しげき氏の兄弟は地元の大手不動産会社三和住宅の社長で、演説はその会社のビルが運営している商業施設のすぐ隣の交差点で行われた。なお、そのビルには医療モールが入っておりAEDも当然ながら設置されている。

この写真は事件が起きて30分後ぐらい。中央に見えるガードレールの中に安倍元首相が応援演説をしていた場所。

駅前上空写真から説明すると以下の通り。左下が近鉄大和西大寺駅

画像中央の赤く塗っているところが演説した場所でガードレールに囲まれている。赤い矢印↑の方向に向かって安倍氏は演説。道の分岐点で県道谷田線を背にしている。交通量と歩行者が多いやや狭い道。ガードレールの場所は前後左右道路で囲まれている。左右の紫で塗っているところにたくさん人が集まって演説を聞いていた。

山上徹也容疑者は地図で言うと演説している所のすぐ右下にある青でマークしている歩道にいた。そこから近づいた。県道を挟んでバスロータリーになっていて、その端にいたと思われる。横断歩道の位置が人の流れから外れているため、普段から横断歩道を使わずに歩行者が横断していることがよく見受けられる場所。特に駅から商業施設に行くのにはこの道を渡らないといけないことから、地元の人から見たら、演説中とはいえ、駅前で通行止めしないのであれば、山上容疑者が犯行に及んだ場所は、車が通行していないときに人がいても違和感のない場所である。

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一部報道で「人が侵入していてるのに何故警備が気が付かなかったんだ」といった解説がされているが、歩行者の通行を規制していなければ、車が通行止めにもなっていなかったので、演説中も往来があった。ましてや銃とわからないように黒いテープで細工されていたのであれば…一瞬折り畳み傘を取り出したぐらいに見える。ただ、歩行者をしっかり見て銃を構えた瞬間に「違う」と判断し取り押さえられれば違ったのかもしれない。ラブライブ！コラボキャンペーン

尚、安倍元首相の後ろの警備が手薄とも言われているが、真後ろは車道であり、通行止めをしていないのであれば、演説中に警備のために背後に人が立ち止まり続けることはできない。先の地図の青い点で示した犯人がいたところから、安倍氏の後には数歩・数秒で近づけ、交通規制もなかったことから、警備ができないような場所で演説した、この場所を選んでしまったことが間違えだったも考えられる。事件さえなければ360度から見れて良い場所とも言えたのだろうが、要人を守るには相応しくなかった。

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■救急車が駅前から離れてヘリが着陸できる場所である平城宮跡に移動。世界遺産に登録されている広大な公園のような所。距離としては1〜2キロぐらい。救急車で数分で運べる場所である。※大和西大寺駅はKinki Kids堂本剛さんの地元としても有名であり、平城宮跡を大切な場所として度々訪れ紹介している。また、近鉄大和西大寺駅は鉄道ファンに人気のジャンクション駅で、タモリさんも「大好き」とテレビでいうぐらい鉄道好きに人気のある駅。

■襲撃された場所の近くにはドクターヘリも着陸できる救急も受け入れている大きな総合病院があるが、なぜか複数の市をまたいだ遠くの橿原市の病院まで運ばれている。心臓血管外科の緊急オペが奈良県立医大病院しか出来ないとのが理由。

■犯人の自宅として報道された場所は大和西大寺駅の一駅隣にある近鉄新大宮駅すぐの奈良市大宮町3丁目。大宮小学校のすぐそば、東側にあるワンルームマンションの8Fである。複数のマンションや小さいお店が並ぶ住宅街。

下の地図の左にある紫のピンが演説場所、黄色いピンの平城宮跡がドクターヘリが到着近辺、右の黄色いピンが大宮町3丁目周辺で、山上徹也容疑者は電車で新大宮駅から大和西大寺駅に来ている。

■安倍昭恵夫人が近鉄大和西大寺駅から特急電車で20分ほど離れた近鉄大和八木駅に到着し、車で奈良県立医科大学附属病院に向かうが17時03分、安倍晋三氏の死亡が確認された。

■病院側から会見が行われ、大血管の損傷と報告されており、他の病院の外科の医師に聞いたところ「仮に病院内で損傷したとしても助からない傷」とのこと。最初心臓マッサージをしていたが、平城宮跡に到着していた時には行われておらず、そのことからも、その時点で既に亡くなられていたと思われる。報道では「心肺停止」という表現がされていた。死亡時刻として公表されているのは昭恵夫人を待って、報告した時間と思われる。

安倍晋三元総理を狙うための場所移動か？容疑者が撮影された場所が時間によって違う

上の画像の赤い〇が安倍氏がいてたガードレールの中。犯行よりもっと早い時間帯の映像では、山上徹也容疑者が①の場所の角・最前列にいてる。この位置は演説を聞くなら１番いい場所の超アリーナ席。というのも、角位置でないと、大きな木が植栽されていて、ほとんど演説が見れないのだ。しかしそんな良い場所からわざわざ移動して、安倍氏の後ろに回り込んだ。そして②に留まり、そこから前進して安倍氏の近く寄って犯行に及んでいる。多くの聴衆者は左右にある歩道の紫で色を塗っているところにおり、警備の目も向けられていることから、②のところにまで移動して安倍氏と警備の目線の少ない背後から狙うことに切り替えたか。尚、山上徹也容疑者は背後に回る時に、②からロータリー中間にある一般車の乗り降り場方向に行く（そぶり）のようにして距離感を縮めていることから、移動と思い込んだ警備が油断した可能性がある。

※①→②への移動にどのルートを選んだかはわかっていない。道を斜めに渡ったか、もしくはロータリー沿いに回ったかのいずれかである。